『まんが極道 5』の巻末おまけ文「実録まんが極道」より

 条例など法律による規制もいろいろうるさいけれど、本当にやっかいなのは編集部による自主規制からくる修正やボツだ。明確なガイドラインが無いので、昨日はオーケーだった表現が今日は通らないことがある。ネームチェックの段階でボツを食らうのならまだいいのだが、作品が完成した後で「やっぱりもうちょっとヌルくしておくか」と、修正されることも少なくない。掲載誌が届いて自分の漫画を見てみたら、あちこちネームが勝手に直してあったときの脱力感。特にギャグのコアになるようなセリフが、まるまる書き換えられていたときは叫びだしたくなってしまう。
 これを繰り返されると過激なネタに自己ボツを出すようになり、無意識のうちに無難なほうへと流れて行くので、本当に恐ろしい。
 そして、自主規制は年々厳しくなってきている。『コミックビーム』は逆にビックリするくらい規制を感じないのだが。『週刊アスキー』で連載している『電脳なをさん』も、いまだに『まっく道』が描けるのは奇跡と言っていいと思う。本当にありがたい。
 (以下略)

  描けなくなった漫画家の末路、
大ヒット飛ばさずそこそこに仕事してきた漫画家の末路、
高齢オタクの末路……
って、末路ばっかりなわけじゃありません!

漫画に人生をかけた者たちの陰惨な実態を赤裸々に描く!
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